
素敵なものを知っているあの人は、どんな手みやげを贈るのでしょうか?
手みやげを通して選ぶということ、そして贈るときに大切にしている思いについて聞いていく、連載『あの人の定番の手みやげ』。今回は、J-WAVE original Podcast 番組『おみゆの好き蒐集倶楽部』のナビゲーターとしてもおなじみ、モデルの小谷実由さんにお話をうかがいました。

デメルの『ソリッドチョコレート』を選んだ理由を教えてください
デパートとかでお菓子を見て回るのが好きなので、見た目が素敵なものに惹かれます。特にデメルのお菓子はパッケージのデザインがかわいくて、最初は猫の舌の形をしたチョコレート(ソリッドチョコ猫ラベル)が好きになり、他のものも気になるようになってきました。
デメルの中で『ソリッドチョコレート』を選んだ理由はちょうど良い“気軽さ”ですね。もともと、プレゼントや差し入れをすることが好きなタイプなので、特になにかイベントごとがなくても友達に会うときにちょっとしたものをあげたりしているので、“気軽さ”はすごく意識しています。受け取る方が「なにかお返しをしなきゃ……」と負担に思ってほしくないというか。見返りを求めて贈っているわけではなく、日常の中でちょっとだけ嬉しくなってほしいという気持ちからなんですね。
『ソリッドチョコレート』は見た目はもちろん素敵だし、買いやすい価格だけど「4粒の特別感」があるのが嬉しい。ひと口サイズだから「食べるぞ!」と意気込まなくても、日常の中でちょっとした時に食べやすいですよね。それこそコーヒーを飲む時に1粒だけ食べようかな、とか。
なんでもない時のプレゼントであれば、荷物にならないかと心配する必要はあまりないんですけど、たとえば個展とかライブとかがあったら、いろんな人から差し入れをもらうじゃないですか。私もそういう経験があるので、持ち帰りやすさとかもそうですし、たくさんもらうと一気に食べなきゃいけないから大変じゃないかな……とか、いろいろ考えてしまうんですよね。そういう意味では、『ソリッドチョコレート』は本当に“ちょうど良い”んですよね。
普段、どんなことを考えて贈り物をしますか?
私はいつでも「なにかあげたい」と思っているのかもしれないです。 旅行先で立ち寄ったお店や、かわいいなと思ったお菓子をみて、友達だったりマネージャーの顔も思い出したりして、「このパッケージが好きそう」と買っていくことも多いです。キャッチーなものやかわいいものを見つけると、共有したくなっちゃいます。 自分用と誰か用に複数買うこともあります。本とかもそうですね。 好きな本を古本屋さんで見つけると買っておいて、誕生日プレゼントにその本を添えてたりしています。それが押し付けになってしまわないように、「分かってくれるはず」と思う人にそういうことをしています。
贈り物って、相手のことを思うからこそドキドキするというか勇気がいりますよね。だからこそ、選ぶときに「ちょっとときめく」ということを大切にしています。
あと、自分がもらったら嬉しいものっていうのもけっこう大事で、それが自分にとっては決め手になる。「微妙かな……」と思うものを贈ることは絶対にしません。自分にとっても相手にとってもすごく楽しい思い出になってほしいから。 私と贈る相手の関係において成立する気持ちのやり取りなので、「贈る」ということに責任があると思うんです。
たぶん、「あなたのこと思っているよ」という気持ちを表したいのかもしれません。SNSとかPodcastとかで自分の好きなものを話すことと、根本にある気持ちは同じで、誰かにとっての「知らなかった好きなもの」が見つかるきっかけになったら嬉しいし、「好き」を共有するというのが純粋に楽しいんですよね。
小谷さんが受け取って素敵だなと感じた贈り物は?
最近スリランカに旅行に行った方から、バラのパッケージが素敵なローズティーをおみやげにいただきました。私はバラがすごく好きなんですが、そのパッケージを見た時に私のことを思い出したそうです。お茶自体の香りもとてもよく、素敵な贈り物をいただいたなと思いますし、なによりも異国の地で自分のことを思い出してもらえたことが嬉しかったですね。
小谷実由(おたに・みゆ)
1991 年東京生まれ。14 歳からモデルとして活動を始める。自分の好きなものを発信することが誰かの日々の小さなきっかけになることを願いながら、 エッセイの執筆、ブランドとのコラボレーションな どにも取り組む。猫と純喫茶が好き。通称・おみゆ。 著書に『隙間時間』『集めずにはいられない』(ループ舎)がある。J-WAVE original Podcast 番組「おみゆの好き蒐集倶楽部」ナビゲーター。